苦い日々から始まった私の道

夜の世界に足を踏み入れてから、もう30年以上。
華やかに見えるこの業界も、裏側には冷たさや厳しさが潜んでいます。
若い頃、ある店で働いていた私は、仕事そのものは大好きでした。
けれど、人間関係は時に残酷で、心ない言葉や視線が胸に突き刺さり出勤前の鏡の前で「今日は何を言われるのだろう」と息苦しくなる日々。
眠れぬ夜をいくつも越え、「もう辞めてしまおう」と思ったことは一度や二度ではありませんでした。

心をつなぎとめた瞬間

それでも、この世界を嫌いになれなかったのは、人と向き合う時間の中で生まれる、かけがえのない瞬間があったからです。
お客様のふと笑ったときの目尻のやわらかさ、グラスを置く指先から伝わる安堵、何気ない会話の中で垣間見える素の表情…
そんな瞬間に触れるたび、私は、ホッコリした心地よい充実感を抱くことができました。
そう感じられる喜びが、私をこの仕事に留まらせました。

背中を押された?独立を決意

そんな中、数々の縁や偶然のタイミングが重なり、まるで「今がその時」と背中を押されるように、独立を決意しました。資金のこと、物件のこと、内装、スタッフ、様々な手続き関係──
初めての挑戦ばかりで、不安は常に隣にありました。
それでも、「自分が信じるやり方でお客様を迎える場所をつくりたい」という気持ちだけは揺らぎませんでした。

誕生!大人の隠れ家という空間

そして2015年、Salon de Bon chic が誕生しました。
赤い絨毯、革張りのソファ、重厚なカウンター、そして壁一面本棚風の装飾に囲まれた空間は、まるで物語の中の一場面のようです。
お一人で静かに過ごす夜もあれば、気づけば笑い声が交わる夜もある。
常連さんも初めての方も、気づけば笑顔や会話を交わし、同じひとときを心地よく過ごしている──そんな風景が、この店の日常です。

これからも変わらぬ想い

Salon de Bon chic は、特別な日だけのためではなく、日々の暮らしの中でふと立ち寄れる―そんな「心の寄り道」でありたい。
疲れた夜に、静かにグラスを傾けるひととき。誰かと交わす、何気ない会話。
そして帰る頃には、心に少し余白が生まれ、明日へ向かう足取りがほんの少し軽くなる。
これからもそんな夜をそっと灯し続けていきたいと思います。
それが、私のささやかな幸せであり、この店を続ける理由そのものです。

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営業時間:20:00 -ラスト

店休日:日曜日